平成30年6月11日、全国がん患者団体連合会「がん対策の推進を求める国会院内集会」に参加し、厚生労働委員会所属の国会議員の皆さんに「国のがん対策の更なる推進を求める要望書」のロビイング活動を全国がん患者団体連合会理事長天野慎介氏等加盟団体の皆さんと行いました。

中央 尾辻秀久参議院議員

中央 薬師寺みちよ参議院議員

平成30年6月11日

国会議員の皆様

一般社団法人「全国がん患者団体連合会」並びに
「がん対策の推進を求める国会院内集会」出席団体

国のがん対策の更なる推進を求める要望書
~「第 3 期がん対策推進基本計画」の閣議決定を受けて~

謹啓
 先生におかれましては、平素よりがん対策の推進にご理解とお力添えをいただき、がん患者や家族の立場から心より御礼申し上げます。
 平成30年3月に国の第3期「がん対策推進基本計画」が閣議決定され、各都道府県でも「がん対策推進計画」が策定されています。平成30年4月にはがんゲノム医療中核拠点病院(11 施設)とがんゲノム医療連携病院(100 施設)が指定されるととともに、既存のがん診療連携拠点病院や小児がん拠点病院の指定要件が見直される見込みです。また、昨年度も全国がん患者団体連合会などから要望を行い、国のがん対策予算(厚生労働省分)については、平成29年度の 314 億円から平成 30 年度の 358 億円に増額されました。

一般社団法人「全国がん患者団体連合会」と「がん対策の推進を求める国会院内集会」(6月11日開催)

 出席団体は、平成 30 年 3 月の「第 3 期がん対策推進基本計画」の閣議決定を受け、国のがん対策で必要な政策が実行され、「がん医療の向上」と「がんになっても安心して暮らせる社会の構築」が実現されることを目指し、次の要望をいたします。先生のご理解とお力添えを賜りたく、何卒よろしくお願い申し上げます。

謹白

  1. 国の「第3期がん対策推進基本計画」閣議決定により、がんゲノム医療中核拠点病院や連携病院が新規指定され、既存のがん診療連携拠点病院や小児がん拠点病院の指定要件が見直されるなど、新たながん対策に関する施策が始まることから、国の平成 31 年度がん対策予算を平成30年度より増額すること。
  2. 健康増進法改正案について、経過措置に規定された例外規定は限定的とし、加熱式たばこについての規制も強化するなど、実効性のある受動喫煙対策について十分に審議した上で、今国会で成立させること。
  3. がんゲノム医療の実施やその保険収載に必要な施策を実施し、家族性腫瘍を含むがん患者や遺伝子変異陽性の未発症者が社会的不利益を被ることがないように、その擁護のための法的措置等を検討すること。
  4. 緩和ケアと在宅医療のために、40歳から64歳の第2号被保険者であるがん患者が、介護保険を迅速に適用されるようにし、小児・若年世代のがん患者が介護保険サービスを受けられるようにすること。
  5. がん患者と家族が職場で不利益を被らないよう、企業へのインセンティブ付与や柔軟な働き方を支援する制度を検討し、治療が長期に及ぶがん患者等による傷病手当金の分割取得を可能とすること。