活動報告

2023年2月19日(日)第89回学習会・第21回くらしフェスタ立川学習会『かしこい医療消費者のための「地域包括ケア」』は無事終了いたしました。ご参加、ご協力、本当にありがとうございました。

【総括】統括理事長 内田絵子

第89回の勉強会を実施するにあたって

 地域包括ケアができた背景や課題を知り、また社会保障言論の「地域包括ケア構築へ どう生かすの「自宅死」の全調査」を俯瞰しつつ、共に医療を作っていく担い手として、「地域包括ケアについて学び・互助の役割を担う市民団体の活動紹介・看取りの体験を通し、社会的な問題やレスパイトケア、心理的な問題について語り合った」3部構成で第89回の勉強会を実施しました。

(1)地域包括ケアができた背景(医療・介護・住まい・生活支援・介護予防)

  • 少子高齢化で既存の制度では、サービスでは十分の支援を行うことができない
  • 認知症の増加
  • 高齢者のみの世帯の増加
  • 75歳以上の人口が都市部でより増加
  • 肩車型式の社会保障の到来

(2) 地域包括ケアの課題

  • 認知度が低い
  • 地域格差がある
  • 人手不足・医療と介護の関係機関の連携が重要
  • 医療と介護の連携不足

(3)

 患者参加型医療が医療のあり方を変えると言われていますが、そんなことを意識した勉強会でした。また、支援に関わる人材育成の必要性を感じた勉強会でもあり、解決しない問題と付き合う姿勢、課題を解きほぐす力、解決に導く発想力や調整力が必要であることを再確認した学びでした。 

学習会要旨

第1部: 

「知って得する地域包括ケア・地域で自分らしく生き 死ぬとは」
講師 齋竹一子氏(暮らしの保健室代表・看護師)

講演では、地域包括ケアとは、立川市の訪問看護ステーション、迎え来る2040年問題、バイオエシックス等、「自分らしく生き、死ぬ」をテーマに事例紹介、ACPの重要性を中心に考えを述べさせていただいた。ご参加の皆様は終始真剣な表情でお聴きいただき、ご自身やご家族のこれからについて考える機会となったものと思われた。ACPの必要性は以前から言われていたが、改めて自分のこととして考えを深められたのではないかと感じた(記:齋竹一子氏)

第2部:まちねっとカフェ「よろず相談室」の紹介

  1. にしき傾聴クラブ:自分のたどってきた人生を話したい方や今抱えている悩みや苦しみを聴いてもらいたいという方が大勢いらっしゃいます。私たちは高齢者施設や高齢者のご自宅でそのような方々に耳を傾けるボランティア活動をしています。(記・中村克久代表)
  2. NPO法人ブーゲンビリア:「がんになっても自分らしく生きる」を支援している、乳がん・女性特有のがんのための患者会です。皆さまとの心のふれあいとサポートを大切にしながら活動しています。女性のご相談をお待ちしています。(記・内田絵子統括理事長)
  3. 暮らしの保健室:訪問看護師とご自身やご家族のお身体の心配事、お薬のこと、介護のことなど日常の些細な疑問や悩みなどお話ししませんか。介護保険や訪問看護・訪問診療など、在宅での医療や介護についてのご相談もどうぞ。気楽にお立ち寄りください。(記・齋竹一子暮らしの保健室代表)
  4. 多摩ホスピスの会:これからの超高齢社会を前に、今できることは何かを学習しています。人は一人で生まれ一人で死んでいくというより、人とのつながりの中で生かされています。社会の支えで最後まで自分らしく在りたいと望むからです。(記・高田久仁子代表)

第3部:体験者による座談会

家族や支援者の立場から、看取りの体験を通し、社会的な問題やレスパイトケア、心理的な問題について語り合った。

 講師:齋竹一子氏 司会進行:内田絵子統括理事長

 参加者(NPO法人ブーゲンビリアより):村上利枝・金杉敬子・玉井公子・谷合公子