♪ブーゲンビリア第66号(通巻133号)2010年6月号より

 縁側は、内と外を穏やかにつなぐ人や風の通リ道、人と人のご縁を結ぶその場所は、ぬくぬくとあたたかく心地よい・・・そんなブーゲンビリアのおしゃべり会になれたらいいなあ~と願いを重ねて12年が過ぎ、おしゃべり会も400回を超えようとしています。

 悩み・不安・孤独・辛かったこと・頑張ったこと・支えてもらったこと・嬉しかったこと・元気になれたこと・生きている喜び等、仲間たちの歓喜や感動のオンリーワンの人生に出会い「今日の一日にまことを尽くす」生き方を学ばせてもらっているように思います。

  「後ろを振り返りクヨクヨするより、前を向いてワクワク・ドキドキして生きていこう」 会員の貴美子さんが、闘病中の車中で見つけた明るく元気の出るメッセージです。

 誰でも病気・痛み・悲しみに出会うと、本来の自分とは違った後ろ向きの言動、発想が自然と多くなってくるのではないでしょうか。また、自身の未来がどうなるか分からずまだ起きてもいない先のことを憂い、心配するくせや、取り戻せない過去の失敗を反芻しながら落ち込む等のあまり意味のない時間に振り回された経験を持つことになるかも知れません。先人たちは、心配とは「未来に対するマイナスの先取り」と言われていますが、大丈夫かしら? これでいいのだろうか? と常に必要以上に心配する癖を人間が持つのは、自分の死が未来に確実に起こり、いつか生が終わることをDNAが知っているがゆえの防衛本能のなせるわざかも知れません。

 「過去の生活は食ってしまった飯のようなものである」と文豪の森鴎外は言っています。なるほどと感心しその先の思索を深めてと思うのですが、最近は老眼で読書もままならず、せめて普通のおばさんの私ができることといえば「後ろを振り返ってクヨクヨするより、前を向いて、ワクワク・ドキドキして生きていこう」と、つぶやきながら口角をきりりと上げて鏡の自分に向かって笑顔をつくり、「今日もきっといいことがある!!」と、魔法の言葉を念じながら朗らかに一日のスタートをきることです 。

 先月の連休開けに、私の両親のお墓を改葬し、納骨の法要をすませました…。まっさらな墓石に「明朗・愛和・喜働」と彫りました。

 明るく・仲良く・楽しく・一生懸命生きていきますと、手を合わせたら父も母も喜んでいるような、さわやかな風が夫と私の頬をなでて通り過ぎていきました。