絵子の縁側便り 10月号

2022年10月1日
内田絵子

朝夕に秋の気配を感じ、耳を澄ますと虫の音が聞こえる頃となりましたが、皆さまお変わりございませんでしょうか。

金木犀の香りで、秋の深まりを感じますが「木犀」という名前は、樹皮が動物の犀(サイ)に似ていることからこの名前がついたそうですが、白い花が咲く種は「銀木犀」、オレンジ色の花が咲く種は「金木犀」と呼ぶようになったとか。

 また「九里香・きゅうりこう」という異名もあり、九里も遠いところからでもいい香りが漂うと、いう事と想像できますね。四季の美しい日本に生まれてよかった・・・美しい日本を、美しい地球を、次世代に繋いでいきたいという思いが歳とともに強くなりました。

 地球温暖化を考える時二酸化炭素をイメージしますが、CO₂1kgは500mlのペットボトルでは約1,000本分、テレビなら20時間の視聴、自動車なら約3.6キロの走行に匹敵するそうです。

 植物が吸収できるCO₂の量は、杉の木の場合約71本が1年間に吸収でき、CO₂は約1トンとか。今、世界中で「ゼロ・ウェイスト運動(ごみ・浪費・むだを出さない、少なくする)」また、「ごみを作らない」をモットーと掲げた徳島県の小さな「上勝町」の取り組みが世界中から注目されているそうです。今後もその活動を注視し見習っていきたいですね。

 ちょっとした心がけや気づかいで地球を救う一助となる10の実践項目だそうです。

  1. 木を植える
  2. 緑を大切にする
  3. 清掃を徹底する
  4. ゴミを持ち帰る
  5. 紙を大切に使う
  6. 電気を節約する
  7. ガソリンを節約する
  8. 水を節約する
  9. 水を汚さない
  10. 回収し、再生する

生粋の道産子で、その開拓精神を発揮して「言葉にした思いは必ずかなう」と1万5千坪の敷地に2500種の花々が咲くガーデン「夢の花畑」を作られた紫竹昭葉さんは、花柄の 洋服に緑色の長靴、トレードマークのお花一杯の大きな帽子をかぶったチャーミングな96歳の紫竹ガーデンの名物社長で、多くの女性の憧れの的の元気印のおばあちゃまです。

「良く食べて、いつもニコニコする」「よく働く」。「人を愛する」「大事なことは単純です」と語られます。「夢の花畑」を構想された紫竹ガーデン社長の紫竹昭葉は、2021年5月いつものようにポケットに雀へのお土産パンとお花の種を偲ばせながら広大なお庭のお手入れ途中で・・・96歳で亡くなられました。生前「夢はこのガーデンにみんなが自然とともに暮らせる老人ホームを創ること」と語られていましたが、いつの日かきっと夢の花畑に理想の高齢者施設が開所されることを願ってやみません。

老人は「家の宝・一家の守護神」と捉えて、「脈々と受け継がれてきたいのちの流れの生き証人であり、それを受け継いでくれるためになら喜んでその身を捨てられる存在」だという無条件の愛、いのちの賛歌が、豊かに生きる秘訣かもしれませんね。何だか人生を充実、幸せに生きるヒントを教えて頂いたように感じる秋の夕暮れです。