コラム

せっかく乳がんになったのだから ~患者アドボケイト活動~

第4号(通巻195号) 2016年4月1日発行

患者アドボケイト活動とは、医療向上を前提とした患者を支援するための具体的な行動・政策提言活動のことです。「救われる命が救われ、取り除かれるべき苦痛が取り除かれ、病気になっても病気と向き合って生きていける社会を、国民が力を合わせて実現していく」。HSP(東京大学医療政策人材養成講座)の医師で行政の立場のお仲間からお願いしていた本が届きました。内田絵子様へ「Narrative-based Medicine 一人ひとりの患者の物語がデータよりも意味を持つ理由」と題した彼の長いメッセージとともに、ソレル・キング氏著書の「ジョージィの物語」です。小さな女の子の死が医療にもたらした大きな変化、母親の「物語が知識をもたらすこと、物語が知恵をもたらすこと・・・」のことばの重さに胸をつかれ、「もう傍観者ではいられない」と感じました。まさしくアドボケイト「医療を動かす一冊」でした。