絵子の縁側便り 1月号

2023年1月
内田絵子

 

 

 新年明けましておめでとうございます。皆様におかれましては良き新年をお迎えのこととお喜び申し上げます。冬の空は青く空気は澄みわたり、干支のうさぎたちも雪遊びを楽しんでいることでしょう。今年こそ平和で夢や希望に満ちた1年となりますよう心から念じています。

 日本のお正月というと私は富士山をイメージします。山中湖から見る富士山はすそ野を左右に広げ優雅な姿をしています。厳冬期は空気が冴えるので、富士山の全景が見られる機会が増えると言われています。気温がさがる朝早くに富士の頂きの雪がほんのり赤く染まると、徐々にその面積を広げわずか四,五分後には見事な赤富士が現れます。その幻想的な美しい新年の光景は日本の名勝の一つといえるでしょう。若き日に夫と見た富士山の光景の美しさをお正月になると懐かしく思い出します。

 高杉晋作の辞世の句「おもしろきこともなき世を(に) おもしろく」ではないですが、

 心の持ち方ひとつでこの世がおもしろくなったり、ならなかったりするのが面白いと考えられる方々も多いようですが、皆さんはどのように感じられますでしょうか。

 ストレスはもともと、何らかの刺激によって体に生じた歪みの状態を意味しますが、生物は適度なストレスがなければ環境への適応性を失ってしまうストレスもなくてはならないものだといわれています。しかしストレスが過剰になると歪みがひどくなり病気になるとか・・・。そうしたストレスに関する画期的な学説を提唱したのがハンガリー系カナダ人の生理学者のハンス・セリエ先生です。ストレスを引き起こす刺激には、物理的でなく心理的な刺激が占める割合が大きいそうで、また「先進国の多くの病気は無理な生き方や心の悩みから来るストレスが原因」と明言する医師もいらっしゃいます。ストレスによっておこる反応には、高血糖と低体温が共通しているとも言われていますが・・・・・。

 健康法の一つとして良くストレスに効くのは、手のひらがパワーの源とだと知ることだと言いますが、皆さんはどのように考えられますでしょうか。

 また東洋医学には「五志(ごし)」といい、「感情と五臓はつながっている」という考え方があるようです。五志とは「怒り・喜び(笑)・思い・悲しみ(憂)・恐れ(驚)」の心を指します。どれも大切な人間の素直な感情ですが、行き過ぎると、体に異変が表れると言われていています。この5つの心の乱れが過ぎると五臓の生気と血液(気血)を消耗し、ストレスを受けやすくなるそうです。例えば「怒り」が長く続き胆の気血が消耗すると「目の疲れ、イライラ、不眠、肩こり」などの引き金になる場合もあるといわれています。また「悲しみ(憂)」が、長く続き、肺の気血が消耗すると「胸が圧迫され、呼吸が浅くなり、背中の肩甲骨の内側の筋肉が凝る」ようです。「思い」が長く続き脾胃の気血を消耗すると「胃の中心が痛み、食欲が落ちて元気が出ない」こともあるそうですが、みなさんの体調はいかがでしょうか。

 手のひらを押すとパワーの源が溢れでてくると言われていて、手のひらの中央に「労宮というツボ」があり、労宮は心を落ち着けハッピーになれるツボと言われています。

 「手と手を合わせ10秒間、老宮をこすり、温め、押すと効果があり、その際自分を褒めると陽気が増加して脳の神経細胞が活性化する」と言われていますがいかがでしょうか。

 私は試しに頑張っている自分の手に、ご褒美としていつも有難うと言いながらハッピーツボを押して、元気な自分と向き合っていこうと思います。

 また新しい一年が、一日がはじまります。誰もがそれぞれのリズムを持って特別な日より、なんでもない愛しい日を大切にスタートさせたいものですね。

 人生はたった1回限りなのですから私は「時の価値を知り、時間をより上手に活用する知恵と実践力を磨く一年にしたい」と、一年の計をたてたいと思います。

 皆様、今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。